2017年1月20日

 

 

世界が注目。ヘルステックに乗り遅れるな!

 

 

 

 おはようございます。

 

 これまでフィンテックやシェアといった、現在起こっているリーマンショック後の新たなIT革命に関する基本的思想から、Amazon Go、自動運転車といった最先端の技術開発の具体的事例とその意義について掲載しました。

 

 しかし、当社はIT企業ですが、その直接のかかわりは医療業界ですので、医療や健診、検査に関係する情報につなげていかなくてはなりません。そこで、今回は医療IT革命「ヘルステック」についての記事と分析コメントを掲載したいと思います。

 

 「ヘルステック」という言葉は、現在インターネット上には少しずつ広がりつつありますが、まだまだ一般的ではなく、「ヘルステックという言葉が存在している」とはいいがたい状況です。ヘルステックという名前を冠している企業はありますが、ヘルステックと題した書籍は、2017年現在1冊もありません。(もしあれば、ぜひご紹介ください。当社メールアドレスinfo@noteware.com、またはツイッターアカウント @noteware_infoまで。)

 

 では「ヘルステック」とはいったい何でしょうか。一言でいえば、金融IT革命「フィンテック」の医療バージョンです。もっと言えば、医療施設の「Amazon Go」です。当社の名前を関した「Noteware Go」というものができることを、編集部からは期待して記事を書いています。

 

 「ヘルステック」とは、病院での検査や健診手続きを、予約の段階からすべてスマホアプリで行おうという試みです。個人や家庭でできるものは、出来る限りウェアラブル・デバイスという身に着けられるスマホを使って測定し、病院でやらなければならないものもすべてスマホで測定しデータ管理をクラウドで行うというものです。

 

 結論から言うと、これは「白い巨塔」などといわれてやまない医療健診業界での「シェア」の試みであり、業界の建設的分解「アンバンドリング」を行って、20世紀のままの医療手続きを、新たな世紀に即した(もう21世紀も17年目で、5分の1が終わろうとしています)ものとして、再編することとなる大きな動きです。

 

 今日は「ヘルステック」に関する簡単な記事をご紹介します。株式会社iCARE様という、ネットやIT技術を利用して医療サービス事業を行い、ヘルステック事業を推進しようとしている先進的企業のホームページから、数少ないヘルステック情報をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

世界が注目。ヘルステックに乗り遅れるな!

 

 

 

株式会社iCARE様のホームページから

https://www.icare.jpn.com/health-tech/

 

 ヘルステックとはアプリやクラウドサービスを使って手軽に健康管理ができる技術のこと。スマートフォンやラブルデバイスが普及してきたことから、最近ではIoT(インターネットオブシングス)というキーワードが注目されていて、ヘルスケア分野でもIoT関連のサービスが増えて来ています。

 

 法制度としても昨年からストレスチェックの義務化がスタートするなどヘルスケア分野の注目度が高まっています。健康データを有効活用をしたいと思っていませんか? その願いがかなうのがヘルステックなんです!

 

 

 

 

 

 編集部のコメントです。

 

 ウェアラブル・デバイスというのが重要です。簡単に言えば、iPhone ウォッチです。ウェアラブル wearable とは、「ウェア」(服などを身に着ける)+「エイブル」 able 「できる」から来ていて、「身に着けることができるデバイス」です。

 

 腕時計のような装置で、心拍数や血圧などをすでに図れるようになっています。万歩計は大昔からウェアラブルデバイスでしたが、すべての検査が万歩計のように手軽に行えるものです。予約は問診までも可能になることを目指しています。

 

 このウェアラブルデバイスが、ヘルステックでは主軸の働きをするのではといわれています。

 

 

 

 

 

(記事の続き)

 

 

医療系のスタートアップ企業(ベンチャー企業)が世界で急成長しています。

 

 

 ヘルステック市場は今や50億ドル規模まで成長:「Health 2.0 Asia – Japan」2日目基調講演」という記事によれば、医療ヘルスケア関連のスタートアップ企業のほとんどが北米の78%となっています。その他にも欧州で15%、南アフリカや中国にも4%存在すると言われています。一方、残念なことに日本はゼロ%という結果に………。

 

 あちらこちらで「ヘルスケア」や「健康」の文字を見る日本なのに意外な結果ですね。

 

 また、ヘルステック市場は2011年時点では10億ドル程度でしたが2015年までのわずか4年間で50億ドルにも拡大しているのだそうです。この世界的な動きに乗り遅れる訳にはいきませんよね。

 

 

 

 

 

 編集部からのコメントです。

 

 これは昨年2016年の記事ですから、50億ドルというのは日本円でざっくり5600億円です。これは東証一部上場の大企業の年間売り上げといったところでしょう。

 

 これはまだまだゼロに等しい市場規模です。しかも、9割を超えて欧米でのスタートアップ企業です。日本にはまだ存在していないということです。

 

 ただし4年間で市場規模が5倍になっているという超成長ビジネス市場です。これは医療関係のビジネスを営んでいる会社はもちろん乗り遅れるわけにはいかないですし、乗り遅れはすなわち、この5年から3年内の廃業と倒産を意味します。知らない、関心ないでは済まされないものです。そして、大いなるビジネスチャンスといえます。初期の間にその知識があるだけでも、大きなアドバンテージになります

 

 

 

 

 

(記事の続き)

 

 

 

日本でもヘルステックが伸びる兆し?

 

 

 このヘルステック、日本でも盛り上がってきているんです。ヘルスケア分野が注目されている背景には、技術の進歩があります。特に、この数年でスマホの普及やウエラブルデバイスが登場したことで、ヘルスケア業界は大きな変化があったといえます。 

 

 また、2015年12月に施行された「ストレスチェック制度の義務化」もヘルスケア分野の注目度が高まる追い風となっています。ストレスチェック制度とは、うつ病などの精神障害を未然に防ぐために、50人以上の事業主が毎年1度ストレスチェックを必ず行いましょうというもの。ただでさえ仕事で忙しいのに、ゼロから企業がストレスチェックを行うのは正直厳しいですよね。となると外部委託が必要になってきますし、これを機会に効率的な健康管理ができたらなおうれしいところ。そのニーズに応えるのがまさに医療系スタートアップ企業が提供するヘルステックなのです!

 

 

 

 

 

 編集部からのコメントです。

 

 日本ではストレスチェックの義務化が、ヘルステック推進の糸口です。ストレスチェックとは、消防庁が企業に義務付けている防火防災訓練(大事なことですけど、かなり形骸化していますね)の厚労省指導の医療版のことです。

 

 正直なところ、企業が従業員の健康チェックを行うというのは、余計なお世話という気がします。企業が従業員の体を親身になって気遣ってくれるのはありがたいのですが。

 

 ただし、私たち医療業界にかかわるものは、こうした行政指導をヘルステック導入と普及への糸口ととらえるべきです。そうした「方便」を、実のある実際的な健康診断や医療行為へのヘルステック導入に活用すべきです。

 

 そしてむしろ、ストレスチェックは個人が簡単にスマホで行って、そのデータを施設に送信して、お医者様のコメントや問診まで受けられたら、むしろありがたい、便利で快適なものです。体脂肪なんて自分で調べられますし、それをスマホで測って、病院に送信して、お医者様からメタボに関してコメントとアドバイスを頂けたら、非常にカジュアルに健康管理を意識していくことができます。

 

 以下はiCARE様のサービス紹介の部分ですが、非常に端的に、そして先進的にヘルステックサービスを実施しているスタートアップ企業であることがわかります。

 

 

 

 

(記事の続き)

 

 iCAREでは「オンライン保健室」をコンセプトに「carely」という健康管理サービスを提供しています。チャット機能とクラウド機能を組み合わせることで、従業員の健康相談や健康管理を気軽に効率よく行えるんです。

 

 carelyのチャット健康相談を使うことで、健康診断やストレスチェックのデータを元に病院へ行かなくても専門家に健康の不安を相談することができ、アドバイスがもらえます。また、クラウド機能では社員の健康データを一元管理することが可能です。企業で毎年行わなければならない、健康診断やストレスチェックの実施をサポートします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 編集部からのコメント。

 

 非常にわかりやすい端的なイメージが書かれています。こうしたイメージ図は、フィンテックなどのスタートアップが必ずホームページで今後の事業イメージを提示するために作っています。当社ノートウェアもこれを見習わなければなりません。

 

 「ヘルステック」は、この記事にあるようにSNSのようなチャットによるフットワークの良いお医者様とのコミュニケーションと、クラウドによる高度なデータ管理の組み合わせが基本です。クラウドを導入した企業でなければできないビジネスです。

 

 クラウドを8年以上前からいち早く導入している当社、ノートウェアはこの体制が整っています。いち早くこの大きな動きに乗らなければなりません。ICカードやモバイル健診といったところで止まっていてはいけませんね。もちろん、紙の情報管理などやっている場合ではありません。

 

 SNSの手軽なチャット機能は、大げさでなく、知りたいことをさっと伝えられ、受けるほうも気軽にわかりやすくポイントをつかめるし、レスポンスも早い。これがメールだけだと、タイムラグや長文の大げさとも取れるものとなり、患者は不安を感じる場合もあります。

 

 ヘルステックではメールや紙媒体の内容を、SNSによって先取りフォローをして、受診者に安心感や信頼感を与えることができます。そして、患者さんから集められた膨大なビッグデータをAI解析して、フィンテックにおける「与信情報」に当たる「受診履歴」などを大いに活用して、業界内の壁を取り払い、無駄な手続きや施設をなくして、効率的で効果的な医療サービスを展開していくことができます。

 

 具体的に言えば、病院や治療方法の紹介を非常に効果的に行えるわけです。つまり、どこで、いつ、どんな方法を受信できるか。どんな施設やお医者様がいるのか。入院は可能であるのかどうか。家から近いかどうかという、これまではなかなか効率的に知ることができなかった情報が、個別の受診者の状況に応じて(生活環境まで含めて)手に入れることができるわけです。

 

 医療施設に行かなくてもできる健康診断や検査はたくさんあります。採血ですら個人でできる時代が来るはずです。その検体はドローンで運ぶ時代がもうすぐ来るでしょう。また、膨大な社員を抱えている企業様の場合、ヘルステックの需要は非常に大きいものです。

 

 また、予約や進行状況をつぶさに管理しなければならない医療事務の側からも、検査を実施する側からも、ほとんどがスマホとウェアラブルで行えるというのは、事故を防ぎ、病院の負荷を大いに軽減して、重要な仕事に集中させることができます。

 

 今週はこの「ヘルステック」に関する現状と意義に関する記事と分析を掲載していきたいと思います。

 

 次回の配信をお楽しみに。